大覚寺のご本尊と仏像

大覚寺のご本尊と仏像

【ご本尊】室町時代後期「木造阿弥陀如来像」

ご本尊である木造阿弥陀如来立像は室町時代後期の作 であるといわれます。

頭部に永享13年(1441年)、体幹部内 面に文明2年(1470年)及び山名法眼という仏師の名が記され、類の張った顔立ちや胴部の着依の流れるような線 の表現や質感の確かさなど時代を示す作といえます。

この像は、体内などに元和元年及び2年の修理を示す年記があるので、そのときに当寺に施入されたのであろうかと思われます。
当寺ではこの「木造阿弥陀如来像」を本尊とし、阿弥陀仏のお慈悲を信じ、「南無阿弥陀仏」を唱えております。
  
【脇仏について】
両脇の仏は向かって左側が観音菩薩(かんのんぼさつ)、右側が勢至菩薩(せいしぼさつ)になります。本尊の阿弥陀如来像と三尊で「阿弥陀三尊」と言われます。
観音菩薩は阿弥陀如来の「慈悲」をあらわす化身とされ、勢至菩薩は「智慧」をあらわす化身とされています。
 

※平成12年に千葉市指定文化財に指定されました。

本堂内にある「地蔵菩薩坐像」

大覚寺山古墳の脇にあった頃の大覚寺には地蔵堂があり、 地蔵菩薩坐像を安置していました。その後、大覚寺がこの場所に移転して、地蔵堂を本堂と一緒にしたので、現在は地蔵菩薩は本堂内に安置しています。
この菩薩は柔らかな線の構成で地蔵の慈愛をあらわす中に、引締めた口元から強い意志が窺われます。
 
※平成12年に千葉市指定文化財に指定されました。
 
【地蔵菩薩について】
一般的に親しみをこめて「お地蔵さん」や「お地蔵様」とよばれますが、正式には「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」といい仏教の信仰対象である「菩薩」の一尊です。「地蔵菩薩」は人々と共に歩み、教えに導き、苦しみから救ってくださると言われています。特に子供との関わりが深い菩薩で、江戸時代から伝わっている「賽(さい)の河原」という話が有名です。

小さいうちに亡くなってしまった子供が、賽の河原(三途の川の岸辺)で父や母のために(徳をつむために)石を積み上げています。
そこへ鬼がやって来て、せっかく積み上げた石の塔を崩してしまいます。
すると、地蔵菩薩があらわれて子供を救ってくれます。

この話からも、お地蔵さんの子供にやさしいイメージが伝わりますね。

「横須賀の地蔵」と呼ばれる地蔵尊

駐車場入り口横には、「横須賀の地蔵」と呼ばれる地尊が安置されている地蔵堂があります。この地蔵尊は、キリスト教の信仰が弾圧されていた江戸時代、信者たちが密かに礼拝していたといわれています。まさに人々を救ってきたお地蔵さまといえます。

十ー面観音像・庚申塔・如意輪観音像

永代供養塔の前にある50 センチメールほどの十一面観音像は、疱瘡守護尊像として作造された石仏で、国内では 大変珍しく「房総の石仏百選」 にも選ばれた観音様です。十一面観音像の両脇には、庚申塔と如意輪観音像が 並び病気や災難からお守り致します。

本堂の入り口には法然上人(法爾大師)

大覚寺の本堂の入り口には浄土宗の宗祖「法然上人」を厨子にてお飾りしております。天皇陛下より宗祖法然上人に50年おきに大師号が与えられており平成23年には「法爾大師」が加諡されました。

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